内部構成 土間-外との関係
プランは、四隅に個室等を配し、その他はクロス型のワンルームとなるシンプルな形。 建物長辺方向はブレース/ランマが連続してあり、視線が通り、屋根 折板の緩い勾配と共に微量に変化する 天井高さから、空間の繋がりを感じることができる。 建物短辺方向は耐力壁と相対するため、唯一 南に開いた大きな開口に意識が集まる。 クロス型のワンルームは南と東と西の端部に開口部を持ち、土間から外へとつながる場である。
敷地 - 平屋
郊外の比較的古い集落の中にあり隣地は建て替えが進んでいる。家族構成 夫婦二人に対して比較的土地が大きかったので 敷地を使いきりたい、施主の希望により平家となった。 平屋のデメリットは、基礎工事の比率が大きくなることと、プライバシー確保の難しさ 基礎が大きくなる分、屋根を簡易な折板葺とすることでコストバランスをとろうとした。 フェンスで囲まれた、エントランスコートを設けることで、南側に開いた大きな開口部に対しプライバシーを確保した。 エントランスコートは内部の延長の場でもある。外と等価につながる仕掛け。 隣家2Fからの視線と雨をしのぐため、四方に軒を出した。
土間 - 外へつながる多目的な場
玄関部の土間は土足で、トライアスロンをする夫婦が 自転車を入れてメンテナンスをしたり、ランニングの準備をしたりする場所。 可動式の家具に自転車の工具や、ランニング用具、生活の様々なものを ディスプレイ的に収納し、フレキシブルな場となっている。 そこから3cmの段差にて上足となっており、空間の連続性を保っている。 休日は外のコートにテーブルを出して楽しむことも容易だ。
建築 水野行偉
構造 名和研二