サロン. ダイニングテーブル. カーテンのむこうには立山連峰が広がる
子供室
北側外観. そのむこうに剣岳が見える. 立山連峰を背景にした素朴な住宅 
西側外観. 建物南には田園風景がひろがる
南側から見る 建築は東西に30mの長さ. 左がガレージ. 外壁は杉板下見貼り.
サロン. 開口のむこうにキッチン. その境界の壁にはWモリスの壁紙を貼った. ナチュラルな風合いで木と相性がよい
コスモス畑からみた東側外観. 

上市の家

剣岳の見える 広々とした田園風景 その空間のひろがりに

恩恵をうけつづける住まい

敷地はこの町のシンボル、立山連邦からつづく

剣岳の麓 広々としたのどかな田園風景のなかにあり、

東西に細長い。 建主は、アンティークが好きな、趣味のいいご夫婦。

要望は自分たちの生活をシンプルにおくる部屋たちと

将来の子供たちの部屋を要望された。

そして、簡素な切り妻屋根の平屋である この建物の配置は、

その周辺道路や街区の区画に合わせず 意識をひろげて、

立山連邦の稜線に並行させた。 その結果、全ての部屋から剣岳が見え

壮大な立山連邦の稜線に、対峙する建築となった。

建物は細長くなり、長さはガレージまで入れると30m。

横長の窓が連続し、列車が田園の中を走っているように見える。

その30mの内に、長手方向に連続して、同じ家型の壁をたてた。

壁には個々に必要な開口をあけ、様々な色彩 やパターンがほどこされ

通りすぎるゲートとして、その場々のシーンを豊かにする。

連続する個性的な壁の存在は、建物が長く 移動距離があるからこそ、

生活を楽しくする。 そんな壁たちを通 りすぎながら、

南の窓からソトをみれば そこには、

この土地のシンボルである山々の広がりが

いつもあることに気づくのである。

 

第42回 富山県建築賞受賞

建築は立山連邦にそって東西にのびる 壮大な立山の稜線に、対峙する建築
主寝室. みどりの部屋. Wモリスの壁紙  壁は通りすぎるゲートとして、その場々のシーンを豊かにする

妻方向の壁は それぞれ違った色を持ち連続するその場における ゲートの役目をして、通りすぎることに ある体験をもたらす

サロンの窓から山並みを見る. すばらしい眺め この風景に恩恵をうけつづける住まい
玄関。建主さんが自分で敷いたアンティークのレンガ。扉もアンティーク
設計プロセス